閃輝暗点

閃輝暗点とは?

閃輝暗点
閃輝暗点とは、目の前にジグザグ状のギラギラしたものが現れ、徐々に広がっていくものです。
閃光で縁取られた部分と、影になる暗点を伴い、その部分は見えにくくなります。 通常は5分から60分ほどで元に戻ります。 片頭痛に伴うことが多く、閃輝暗点がおさまった後にさまざまな程度の頭痛が引き続きます。

閃輝暗点の原因

閃輝暗点の原因については、さまざまな機序(メカニズム)がいわれています。

●大脳の神経細胞が何らかのきっかけで異常に興奮し、それが周囲にゆっくりと拡がっていく現象が起こることが知られています。
この神経の興奮の広がり方は、閃輝暗点のギラギラが徐々に広がって行くことに一致すると考えられています.

●閃輝暗点には、脳の血管の収縮や拡張が関係するという考えがあります。脳の血管が収縮することで閃輝暗点が起こり、その後に血管が拡張することでズキンズキンと脈打つ頭痛がするというものです。

●さらには、脳のまわりの血管を支配する三叉神経を介する炎症や、脳幹部や視床下部の活動性変化など、さまざまな要素が関わるとされています。

閃輝暗点は危険?

では、閃輝暗点は危険なものなのでしょうか。

片頭痛の前駆症状であって典型的な閃輝暗点の場合は、特別な脳の病気ではなく危険なものではありません。

しかし、次のような場合は、二次性の「こわい頭痛」の可能性も考えて精査が望まれます。(頭痛の診療ガイドライン2021より改変)

  • ●閃輝暗点が長時間に及んだり、頻繁に起こったりする場合。
  • ●今までなかった閃輝暗点が初めて起こった場合。
  • ●閃輝暗点に頭痛を伴わない場合。
  • ●中年期以降に症状が始まった場合。
  • ●閃輝暗点の広がりが、左または右側に一定している場合。
このような方は、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来で精密検査を受けることが推奨されます。

閃輝暗点の治し方

閃輝暗点が起こったときに、それを治す方法は今のところありません。
もし、月に何回も閃輝暗点が起こるようであれば、片頭痛に対する予防薬を内服することで、閃輝暗点も予防できることがあります。

ときどき、閃輝暗点が起こったときに直ぐに頭痛治療薬を飲む方がおられますが、飲み方によっては頭痛を悪化させることがありますので、注意が必要です。
薬の使い方は、専門医のアドバイスを受けながら内服するの良いでしょう。

どのような時に閃輝暗点が起こったかを知ることは、頭痛の予防につながります。閃輝暗点や頭痛が起きたとき、天候や生理周期など体調の変化、睡眠、周りの環境変化などを頭痛ダイアリーに記録することで、対処法が分かってくる可能性があります。

記事監修者

院長紹介
院長 高瀬 卓志

院長略歴

  • 京都市出身、慶應義塾大学文学部中退、仮面浪人を経て、昭和63年大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)卒業、医学博士
  • 大阪府三島救命救急センター、大阪医科大学附属病院脳神経外科・麻酔科等にて臨床研修
  • 大阪医科大学脳神経外科助手、北野病院脳神経外科副部長、多根総合病院脳神経外科医長等を歴任
  • 平成20年11月、たかせクリニック開院

お問い合わせ

大阪にお住まい・お勤めの方で、頭痛のことでお困りでしたらご相談ください。JR、地下鉄「弁天町駅」前すぐ

TEL:06-4393-9988

初診受付は、9:00~11:30/16:30~18:00
初診は予約不要です。
診察の上、頭部MRIは随時施行しています。
なるべく早めの時間にご来院ください。
休診日 木曜・土曜日午後・日曜・祝日

PAGETOP