横になったり座ったりしていて、急に立ち上がった時に頭痛が起こることがあります。以下のような原因があります。
起立性調節障害は、思春期に多く見られます。子どもは自律神経が発達途上であり、心身の成長やホルモン分泌の変化が、血圧や脈拍の調節に影響を与えます。
立ち上がる動作は自律神経に負担をかけます。自律神経の反応がうまくいかないと、脳血流が一時的に低下して、頭痛やめまいを起こすことがあります。
高齢者では、起立性低血圧による頭痛が起こることがあります。汗をかいたり水分補給が不足したりして脱水になると、体内を循環する血液量が足りなくなります。このため立ち上がり時に血圧を維持できなくなり、後頸部から後頭部に広がる頭痛を起こします。 貧血など体調不良があると、全身への酸素供給が足りなくなります。このため血圧の維持が困難となり、起立時に頭痛を起こす可能性があります。
片頭痛ではズキズキする拍動性の頭痛が数時間から数日続きます。立ち上がり時の頭痛では、頭痛の続く時間はもっと短く、横になるとすぐに改善することが片頭痛との違いです。
突然の今までにない頭痛(雷鳴頭痛と呼ばれます)、しびれ・呂律が回らないなど神経症状を伴う頭痛は、くも膜下出血や動脈解離などの可能性があり、すぐに救急受診してください。
いつものような頭痛でも、頭痛の頻度や強さが2倍以上になるようなときは、危険な頭痛の可能性を考えるべきです。
立ち上がる動作や姿勢を変えるときに頭痛が強くなることがあります。片頭痛の場合、前兆としてものの見え方の異常や手足などのしびれが起こることがあります。
締め付けるような痛みですが、立ち上がり動作で強くなることはあまりないです。
立ち上がったあとに血圧低下から脳血流の低下が起こり、頭痛の原因となります。
まずは座るか横になりましょう。無理して動くとバランスを崩して転倒します。
とても暑いときや激しく運動したあとは、水分とともに塩分をまめにとりましょう。
いつもの頭痛であれば、市販の鎮痛薬を内服されて良いです。改善しない、頻繁に痛い、悪化するときは受診してください。
頭痛の頻度が多くなる、痛みが長く続く、頭痛に吐き気を伴う、今までない痛みなど気になる点があれば、頭痛学会認定専門医による頭痛外来への受診をお勧めします。
脳神経外科・脳神経内科では、MRI、CT、血液検査などで原因の精査が可能です。
参考:頭痛の診療ガイドライン2021
参考:国際頭痛分類第3版
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初診受付は、9:00~11:30/16:30~18:00 初診は予約不要です。診察の上、頭部MRIは随時施行しています。なるべく早めの時間にご来院ください。 休診日 木曜・土曜日午後・日曜・祝日