片頭痛持ちでない方に、激しい運動中や運動後に起こるタイプの頭痛があり、一次性運動時頭痛と呼ばれます。痛みは拍動性でしばらく続きます。サブタイプとしては重量挙げ選手頭痛というものも知られています。もともと繰り返して起こっている場合は心配ありませんが、初めてこのような頭痛を起こしたときは、まれにくも膜下出血、脳動脈解離、脳血管攣縮などによることがあるため、精査が必要とされています。
咳をしたときや、息をこらえて力んだとき(Valsalva手技と言います)などに突発性に起こる頭痛があり、一次性咳嗽性頭痛と呼ばれます。痛みは一瞬のことや、長くて数分のことが多いです。大抵は心配のないものですが、キアリ奇形1型という先天性の変化によることがしばしばあります。また、まれに脳腫瘍や脳動脈瘤、脳血管攣縮などが原因のことがあり、注意が必要とされます。
一次性運動時頭痛、一次性咳嗽性頭痛ともに、急性期治療薬が有効です。頭痛が長引く場合には、予防薬が投与されることもあります。