カフェインと頭痛の関係

カフェインは頭痛に有効

頭痛持ちの方には、コーヒーで頭痛が和らぐと感じる方もおられると思います。コーヒーに含まれるカフェインは、頭痛とくに片頭痛に有効な場合があります。カフェインには次のような働きがあるとされます。

・血管収縮作用: カフェインは脳血管を収縮させる作用があり、片頭痛の頭痛発作時の血管拡張を抑えることで頭痛を和らげると考えられています。

・吸収促進効果: カフェインを鎮痛薬と一緒に飲むと、胃酸を低下させて他の薬剤の吸収を早めることができ、鎮痛薬の効果を向上させると言われています。

・カフェインとアセトアミノフェンやアスピリンを組み合わせた複合鎮痛薬が片頭痛の急性期治療に効果を示すことが多く、特にアセトアミノフェン・アスピリン・カフェイン配合剤は市販の鎮痛薬として広く使用されています。

片頭痛の方でも、頭痛がいつもの頭痛で、市販の鎮痛薬をたまに飲む程度(概ね月に10日以内)で生活上の支障がなければ、そのまま様子を見ることは可能です。

カフェインの摂りすぎには注意

カフェインの摂りすぎには注意

ただし、カフェインの過剰摂取は逆に片頭痛を悪化させることもあるため、コーヒーなどの飲み過ぎは要注意とされています。

カフェインは適量であれば頭痛軽減に役立ちますが、過剰摂取や常用によって頭痛が悪化することがあります。1日200 mg以上のカフェインを定期的に摂取し続けると、カフェインの離脱による頭痛を引き起こしやすくなり、頭痛の悪化要因となることが分かっています。

頭痛が月に15日以上あり、そのうち8日は片頭痛の特徴のある強い頭痛である状態が続く場合は、慢性片頭痛と呼ばれます。カフェインを過度に摂取していると、慢性片頭痛へ移行するリスクがあることが知られています。コーヒー1杯(約150ml)に含まれるカフェインは、インスタントコーヒーで80㎎、ドリップコーヒーで90㎎程度です。ですので、コーヒーは1日に2-3杯までにしておくのが良さそうです。

こうした理由から、カフェインの摂取は適度に保ち、片頭痛の治療や悪化予防の一環として上手く使用することが勧められています。

記事監修者

院長紹介
院長 高瀬 卓志

院長略歴

  • 京都市出身、慶應義塾大学文学部中退、仮面浪人を経て、昭和63年大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)卒業、医学博士
  • 大阪府三島救命救急センター、大阪医科大学附属病院脳神経外科・麻酔科等にて臨床研修
  • 大阪医科大学脳神経外科助手、北野病院脳神経外科副部長、多根総合病院脳神経外科医長等を歴任
  • 平成20年11月、たかせクリニック開院

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休診日 木曜・土曜日午後・日曜・祝日

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