運動による頭痛

運動頭痛
  • 一般的に適度の運動は頭痛の予防に役立つことが知られていて、特に緊張型頭痛の治療に際しては運動が推奨されます。
    しかし片頭痛持ちの方のなかには、運動で頭痛が誘発されることを経験する方もおられるでしょう。国際頭痛分類第3版によると、次のように一部の頭痛は運動によって起こることが指摘されています。

運動で起こる頭痛とは?

片頭痛持ちでない方に、激しい運動中や運動後に起こるタイプの頭痛があり、一次性運動時頭痛と呼ばれます。痛みは拍動性でしばらく続きます。サブタイプとしては重量挙げ選手頭痛というものも知られています。もともと繰り返して起こっている場合は心配ありませんが、初めてこのような頭痛を起こしたときは、まれにくも膜下出血、脳動脈解離、脳血管攣縮などによることがあるため、精査が必要とされています。

咳をしたときや、息をこらえて力んだとき(Valsalva手技と言います)などに突発性に起こる頭痛があり、一次性咳嗽性頭痛と呼ばれます。痛みは一瞬のことや、長くて数分のことが多いです。大抵は心配のないものですが、キアリ奇形1型という先天性の変化によることがしばしばあります。また、まれに脳腫瘍や脳動脈瘤、脳血管攣縮などが原因のことがあり、注意が必要とされます。

一次性運動時頭痛、一次性咳嗽性頭痛ともに、急性期治療薬が有効です。頭痛が長引く場合には、予防薬が投与されることもあります。

 

適度の運動は重要

このように運動による頭痛はいくつかあります。
しかし緊張型頭痛などの頭痛では、運動不足が頭痛につながることはよく知られています。
片頭痛では、運動で頭痛が誘発されることはあります。ただし片頭痛の方でも、運動不足があると悪化して慢性化しやすいとされています(薬剤の使用過多による頭痛と呼ばれます)。 適度の運動、特に有酸素運動を習慣的に行うことは、頭痛の改善にも役立つと考えて良いでしょう。

記事監修者

院長紹介
院長 高瀬 卓志

院長略歴

  • 京都市出身、慶應義塾大学文学部中退、仮面浪人を経て、昭和63年大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)卒業、医学博士
  • 大阪府三島救命救急センター、大阪医科大学附属病院脳神経外科・麻酔科等にて臨床研修
  • 大阪医科大学脳神経外科助手、北野病院脳神経外科副部長、多根総合病院脳神経外科医長等を歴任
  • 平成20年11月、たかせクリニック開院

お問い合わせ

大阪にお住まい・お勤めの方で、頭痛のことでお困りでしたらご相談ください。JR、地下鉄「弁天町駅」前すぐ

TEL:06-4393-9988

初診受付は、9:00~11:30/16:30~18:00
初診は予約不要です。
診察の上、頭部MRIは随時施行しています。
なるべく早めの時間にご来院ください。
休診日 木曜・土曜日午後・日曜・祝日

PAGETOP